2011/04/26

TTT on twitter (1)

カテゴリー: 詰将棋課題コンクール — acceleration @ 13:20

今twitterが熱い!

…twitterが熱いのはここ数年来のこと、何を今頃?

と言われそうだが、熱いのはtwitter上で行われている詰将棋課題コンクール、略してTTTだ。

チェスプロブレムに倣って従来とは異なる課題コンクールを、という狙いで若島正氏がブログ上で始めたTTTは第7回まで行われていったん休止。

→ 詰将棋課題コンクール ( Problem Paradise)

しかし単なる休止ではなかった。何と  @propara氏こと若島氏はtwitter上でTTTを始めてしまった!!

表のブログでTTTをしばらくお休みにしているのはもったいないので、この裏のTwitterでTTTをやってみますか。ジャッジはつけませんので、どんどん好きなように図面を貼ってください。手数の縛りはどれもひとまず9手以下とします。(@propara on twitter)

これに@math26氏、@karei氏、@kyo_yk 氏などが素早く反応。そして自分を含む詰将棋クラスタの面々が続き、さらにこのためにtwitterを始めたと言っても過言ではない @dedededaioh氏も参加。

謎のプロ棋士も作品を投じるなどやたらマニアックな盛り上がりを見せるに至った。

(反面、詰マニア以外には何がおもしろいか分からないかもしれない)

ここまでの展開は@karei氏によってまとめられtogetter上で閲覧することができる。

TTT on twitter

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よくも悪くも前衛的な作品もあるが、旧来の尺度で測ってもよい作品も発表されている。

次回その中からいくつか作品を取り上げてみたい。

2011/04/24

詰将棋全国大会

カテゴリー: 詰将棋全国大会 — acceleration @ 16:20

詰キスト、詰将棋ファンにとっては夏の風物詩、これがないと夏を越せない、という詰将棋全国大会。

日時などはこちら→ http://bcaweb.bai.ne.jp/sokikai/z_cover/z27.html

今年は大阪の高槻で開かれる。名古屋→東京→大阪→その他、というサイクルで開かれるため、大阪では4年ぶり。

準備は着々(たぶん)。今回は自分も初めてお手伝いさせていただくことになった。

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全国大会の役割は主に二つあると思っている。

1.詰キストの交流の場

自分にとっては全国大会は同窓会のようなもの。

2年前の名古屋大会は10数年ぶりの参加だった。

自分の記憶の中では20代の若者だった人たちがアラフォーのおっさん(笑)として現れた。

…だが、詰将棋というフィルターのせいなのか、時間の流れを感じることがなかった。

不思議な体験。

一方で、若い人や最近詰将棋を始めた人にとっては、ビッグ・ネームの実物が見れる機会。

「ミクロコスモス」の作者とか「モザイク」「モビール」の作者とか、とても人間とは思えないけど、どんな人だろう、

とか、

煙詰で有名な○君はイケメンって本当?

とか(笑)。

そのためには交流の時間と場を作ることが大事だろう。

大層な仕掛けはいらない。

交流の時間と交流しやすい場の設定さえあればよい。

そのためには、少なくとも誰が参加していて、誰がどの人かが分かることは必要だろう。

ビッグネームでもたいていの人は「ふつうの人」だし、大会に出てくるような人は(無口な人も含めて)交流したがっている訳だし。

少しでも気楽に話せるような工夫、どんなものがあるだろうか。

2.詰将棋愛好者の裾野を広げる機会

つまり、詰将棋に少し関心がある、という層にアピールする、ということだ。

裾野が広いほど頂上は高くなるはず。

詰将棋マニアになる資質のある人が他の関心事に走ったり、特に指将棋に走ったりしないように(笑)、

こちらに引き寄せる訳だ。

ここではアトラクションが重要だろう。

アトラクションについてはターゲットをどの層に設定するかしばしば議論になる。

マニアが楽しめることを第一義的にするとどうしても内向きになってしまう。

学術的になるか楽屋落ちになるか。

僕個人は超マニア向けもおもしろいと思う。

ただマニアはアトラクションなんてなくても楽しめることも事実。

マニアは交流させておけばいいのかもしれない、とも思う。

なので、外向け、マニアでなくとも、詰将棋のビギナーでも楽しめることが優先するのはやむを得ないか…

その上でマニアもそれなりに楽しめればよいし、アトラクションに参加しなくても(マニア同士の交流などで)楽しめるようになっていればよいのではないか…今のところそう考えている。

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この件について、ブログのコメントでもtwitter(ハンドルネーム @acceleration )でもかまいません。

アドバイスなどお寄せいただけるとうれしいです。

2010/08/21

詰将棋バイアスロン

カテゴリー: その他 — acceleration @ 14:54

「詰将棋トライアスロン」と言えば駒場和男氏の『近代将棋』誌の連載だが、それとは関係のない話。

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夏期休暇を利用して宮城~山形に遊びに行ってきた。松島~山寺~蔵王~上山と芭蕉や茂吉の足跡をたどるような旅。

その途中天童のほほえみの宿滝の湯で一泊した。

滝の湯と言えば、渡辺-羽生の竜王戦第七局が行われた場所。

あの死闘は僕のような「指さない、詰めない、ちょっとだけ作る(?)」将棋ファンにも鮮烈な印象を残している。

ロビーには大きな盤駒が。…とはいえ、特に将棋をアピールポイントにしないのが奥ゆかしさ。

料理もおいしいし、夜通し入れる温泉(露天風呂つき)には湯上りにビールのサービスがあったり、こまやかなサービスが心地よい。宿代もリーズナブルですばらしい。

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一泊して朝、街中にある詰将棋を見るべく外出。天童駅まで歩く。

あったあった、電柱の詰将棋。

参照: 将棋の町天童の詰将棋( 詰将棋メモ)

旅の記念に解きながら歩く。

作品の出来栄えはマニア的には満足できないにせよ、ひどいというほどでもない。

短編なので足を止めるのは数秒。とはいえ、ちょっと悩んだ作品もあった。

IMG_1570

4手目までは一目だが、なぜかそこで行き詰って1,2分考える。

最終3手はあまり見ない手順。こういう平凡だけど見慣れない手順というのは盲点になるものか。

特に難しい作品はなかったが、8時前とはいえこの酷暑の山形。天童駅についたときは汗だく。

最後に駅前の路面に刻まれた作品。すぐに詰んだが何だか手順がおかしいのでしばらく悩む。図面を見直して納得。

盤面曲詰だった。

IMG_1575

暑くて辛かったが楽しめた。滝の湯に戻ってまた温泉につかったのは言うまでもない。

IMG_1547

-

詰将棋には珍しい屋外イベントとしてこんなのはどうだろう。

電柱に詰将棋を貼って解きながら進んでタイムを競う。解かなければ次に進めない、というのでもいいし、解かなければペナルティでタイムに加算されるというのでもいい。

距離と問題数・難易度などを調整すれば、解くのが得意な人も走るのが得意な人も楽しめる。宮田五段に勝てるかも…?

題して「詰将棋バイアスロン」。

いつか天童で詰将棋全国大会が開かれるといいな。また滝の湯に泊まりたい。

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ところで、盤面の一部が見えない電柱もあった。とても残念だ。せっかくの名物なのだから大事にしてほしい。

IMG_1568

全詰連でテコ入れして作品を定期的に貼り替える、とかすればどうだろう。

2010/06/12

どや!

カテゴリー: その他 — acceleration @ 20:36

アマレン杯握り詰2010

握り詰は正直好きじゃない。

本来は場を盛り上げる座興であったはず。

使用駒を決めて作ることそれ自体はおもしろいとは思えない。

…とはいえ、年を取って円くなったのか、どうせ全国大会に参加するのなら、自分も作っておこうと思った。

そこで生まれて初めての握り詰に挑戦。

玉飛金香歩歩歩歩歩

という駒はとても評判が悪いけど、握り詰初心者の自分には関係ない。

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で、先ほど投稿。ギリギリ詰将棋になっているか、という代物だけど、

投稿しておけば全国大会がその分楽しめる、という算段。

-

本当は次の図を投稿したかった。

玉だけを動かして、

飛金玉香歩歩歩歩歩

これでOK。

つまり

握り詰

盤面曲詰で無防備図式で趣向手順でミニ煙、偶数手詰でその上不可能局面だ!

どや!と胸を張って失笑される、というのが狙いだけど、

中途半端に「なるほど」とか言われると赤面しそう。

2010/05/04

TTT06に参加して

カテゴリー: 詰将棋課題コンクール — acceleration @ 05:28

第6回詰将棋課題コンクール(TTT06)が終了。

今回は課題Aのみ参加した。

課題6−A(出題:若島正+金子清志)

開王手(または両王手)で移動した駒が、移動先の位置で再度開王手(または両王手)に加担する。手数は25手以内。

まず考えたのは、

バッテリーを構成する駒が相互に入れ替わりながら開王手を繰り返す

という構成。

思いついた手順をそのまま図化して次の図ができた。

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未発表作

TTT06没

29角、57玉、47飛、56玉*、65馬、同玉、45飛、76玉、65角、75玉、

98角、64玉、65飛まで13手詰

*68玉?、77馬、58玉、67銀、同歩成、59歩、69玉、67飛、79玉、88馬(同手数駒余り)

-

飛角が役割を入れ替えながら開き王手3回の13手詰。

しかし、この物足りなさ、中途半端さは何だ(笑)。

「25手以内」であればあと2回は開き王手がほしい。

三・四段目の配置を工夫してあと1回できるかもしれないが、

この構図ではそれが限界だろう。

というわけで没。

-

そして代案が出ないまま締切間近に。

ともかく参加して盛り上げる、

というスタンスなので何とかしたい。

そこで方向転換することにした。

回数を狙う、というタスク指向である必要もないだろう。

それならこんな感じでもいいのでは、と思って作ったのが次図。

-

山田嘉則(TTT06A7)

TTT06A

29飛、35金、24角、23玉、35角、25金、24金、同金、同飛、33玉、

23飛成、同玉、24金まで

-

飛車の最遠移動。

他の場所だと、二度目の開き王手のときと金や龍で取られて24に効かされる。

(なのでたとえば玉方19とがあっても同じ。単に取らせないという意味ではない。)

課題に関連する構想、というのが主張。

TTTとしては本筋でないかもしれないが、

何とか見れる作品にはなったので投稿した。

-

ところでこの限定移動、なかなか表現が難しい。

角のヴァージョン(その場合、盤面の龍は馬に、合駒は銀になる)も作ったが、

とてもお見せできるものではない。

不勉強でこの筋の作品を知らないのだが、

先行作はどんな風に表現しているのか、興味が惹かれる。

ご存じの方、教えて頂けないだろうか。

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作品の出来はともかく、参加できてよかったと思う。

6Aの優秀作となった會場健大氏の作品は美しい。

個人的に感心したのは、13角の配置で2回の開き王手を限定しているところ。

過去の優秀作の中でも上位に入る作品だろう。

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TTT07の課題は夏頃発表のようだ。

この4月から環境が変わって余裕はあまりないが、

参加だけはしたいと思っている。

2010/02/19

解答選手権に出ますが何か?

カテゴリー: 詰将棋解答選手権 — acceleration @ 12:49

詰将棋解答選手権に出場することにした。

東京会場のチャンピオン戦、大阪会場の初級戦・一般戦、とフル出場だ。

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詰将棋を解くのは得意じゃないし、そもそも好きでもない。

かつては会合にも出ていたので、若島氏や山田康平氏のすごさは知っているし、

プロ棋士の集中力も知っているつもりだ。

仮にフェアリーなら、しかもゲテモノルールなら、少しは善戦できるかもしれない。

たとえば、宮田五段に勝てるはずはないが形ぐらいは作れるかもしれない。

しかし伝統詰将棋だ。

チャンピオン戦の第2ラウンドや第1ラウンドでも谷口均氏の作品など、

自分にとっては罰ゲームに近い。そもそも図面を見た瞬間に心が折れる。

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なのに参加する、というのは自虐の極みに見えるかもしれない。

もちろん、そういう趣味はない(笑)。

そうではなくて、いわば市民マラソン感覚だ。

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今回は初めてなので、とりあえず記録を残す。

そして来年から(参加できたとして)自己記録にチャレンジする。

-

初級戦以外は時間はフルに使う予定。

初級戦も他の人は気にせずマイペースでケアレスミスをしないようにする。

そうしてていねいにベースラインとなる記録を作る。

-

えっ?

マジメすぎ?キャラと違う?

そうかもしれないが…。

自分もそれなりに老いたので、こういうことがしたくなった、

と言っておく。

ちなみに、最近走るのサボって太り気味だけど、

マラソン大会とかも出てみたい。

そういう路線。

2010/02/06

TTT05に参加して<下>

カテゴリー: 詰将棋課題コンクール — acceleration @ 08:31

課題B

【攻方の駒を一手で8マス移動させる 9手詰以内】

すぐに次の図ができた。

山田嘉則(TTT05B)

20100204092119

ピンとアンピンを利用したシンプルな仕組み。

2手目同龍の変化が割り切れたのはうれしかった。

-

しかし、双玉に寄りかかった仕組みの上に初手が絶対、地味な手順。

応募してもよいとは思うが、これ1作では気が引ける。

-

そこで飛、角でも作ろう、と思った。

飛車の場合、作りやすいのは横の最遠移動である。

まず例によって安直に(笑)、駒取りで作ってみた。

山田嘉則(未発表)

20100204214426

-

これはさすがに没。

よく考えると駒取りを変化にすることもできる。

(何しろばか詰系ばかりやっているので変化を使うことに慣れていない)

これだと3手詰でできる!とうれしくなったが、とんだ落とし穴が。

単玉で作れそうで作れない。

山田嘉則(TTT05B)

20100204092643

図で43角がピンされているが、これは3手目16角成を防ぐため。

たとえば全体に1段下げることができれば角は成れないのだが、

27桂に変わる配置がない。

まったく不本意な双玉となった。

佳作の風みどり氏の作品は最遠移動に同じ意味付けを用いている。

風みどり(TTT05B)

20100205063210

しかし、単玉である上に連続捨駒が入っている。

プロとアマぐらいの差があると感じる。

-

飛車の横移動でもう一局。

山田嘉則(TTT05B)

20100204092433

アンピンのための飛遠打、移動合、とそれらしい要素が入っている。

だが、肝心の初手が絶対。

課題作としては大減点だと思う。

なお、87歩は4手目65角という嫌らしい(笑)逆王手を防いでいる。

-

最後に角。

これはなかなか難しい。

9手で最遠打~角成を実現するには合駒制限しかないかもしれない思った。

(小林敏樹さんの例題の方式はもう使えないので)

ある日、仕事から帰宅途中にふとひらめいた。

9手なら、5筋に玉を置いて、作意で9筋まで、変化で1筋まで

玉が移動することが可能。

これはまさに「ユリイカ」(我発見せり)体験だった。

さっそく作ってみる。

山田嘉則(TTT05B)

20100204092549

22、33にも打てる局面で11角が実現できた。

手順はその初手しか見るべきものがない。

7~9筋のと金群は1枚でも減らしたかった。

だが、本作は文字どおり「課題作を作った」という満足感があった。

-

この間4,5日。

その後も折に触れて見直したり、(特に課題Aで)もっとましな作品をと思ったりしたが、

新しい成果は得られなかった。

締め切りを1ヶ月早く勘違いして11月下旬に投稿。

約束を果たせてホッと一息。

-

優秀作については誰しも納得だろう。

太田慎一(TTT05B)

20100206073610

  • 「8マス移動」という課題を二度入れる、というプランの着想
  • 課題を可能にする仕組みの案出
  • それを実現する配置の工夫

…と三拍子揃って、課題作の一つの理想型ではないだろうか。

小林氏も言及している87馬、こういう配置を見つけると私なら狂喜するところ。

-

今回分かったのは、コンクールに参加するのは楽しい、ということだ。

自作が好意的な評価を受ける、というのも確かにうれしい。

だがそれより、

他の応募者の課題へのアプローチが自分とは異なっていて、

ときにそれが自分には思いもよらぬものであったり、

応募者、そしてジャッジの自分とは異なる詰将棋観がうかがえたり、

ということがある。

(応募作はそれぞれ「なるほど」と思わせる着想だし、個性がよく表れている。)

これは参加してこそ実感できる楽しさではないだろうか。

-

さて、TTT06、ジャッジが金子清志氏、ということで参加意欲をそそる。

25手以内、と自由度が高まった。

これで作りやすくなったのか、作りにくくなったのか、

まだよく分からない。

チャレンジだけはしてみよう。

2010/02/04

TTT05に参加して<上>

カテゴリー: 詰将棋課題コンクール — acceleration @ 20:46

私見ですが、このようなコンクールは参加することに意義があると思っています。質の高い作品を発表したい、という志は大事だと思いますが、それが高じてストイックになり過ぎることもあります。実力者の陥りやすい罠かもしれず、警戒の必要はあるのではないでしょうか。私もTTT05には応募したいと思っています。万が一にも優秀作が取れるレベルの作品はできませんが、それは問題ではありません。あなたも応募してみませんか?− TTT04 補遺

と「先ず隗より始めよ」のつもりで宣言した。

課題A【玉方の合駒を2手後に動かす 7手詰以内】については

合駒の銀を動かす手順がすぐに浮かんだ。

角をピンしておけばよいわけで、実現は難しくない。

安易に過ぎるとは思ったが、とりあえず1作は投稿できる、という安心感を得た。

山田嘉則(TTT05A)

TTT05A

構図はすぐには決まらなかった。

ばか詰ではないので(笑)、58角には47桂の逆王手がある。

これを防ぐために桂馬を品切れにしなければならない。

一方、初手54飛、と香車を取る手がある。

たとえば53香ともう1枚置いても3手目以降に54飛が成立するので無意味。

なので54飛には移動合で玉の退路を開けて逃れるようにする。

-

その結果が2枚の成桂である。

よりましな配置が思いつかなかった。

余詰消しの22歩(31角を防ぐ)とともに不満が残る。

この点はジャッジの小林敏樹氏の指摘通りである。

-
ノルマはこれで果たせたが、もう1作、できれば単玉の作品を作りたい。

しかし、例題や過去の自作と別のパターンがなかなか見つからない。

自作とはたとえば次の作品。

将棋マガジン

20100204111440

詰将棋パラダイス(読者サロン)

20100204111337

詰将棋日めくりカレンダー2010

20100204203935

前例を知っていると思考がそちらに引き寄せられる、ということもあるのだろうか。

同じく銀合で何とかものになりそうなパターンがあったがうまくまとまらず断念。

投稿後、詰パラ12月号の短コンに武氏の作品を見つける。

なるほど、こんな風に作るのか、と感心した。

武紀之(詰将棋パラダイス2009/12)

20100204195441

-

優秀作は意外だった。

小林氏は、

例題に決定版のような作品をあげてしまったのが、創作意欲をそいでしまった原因だとしたら、反省するよりありません。作品として優れていることだけでな く、与えられた課題で「どれだけぶっ飛んだ発想ができるか」あるいは「よくこのようなことを思いつくものだ」という観点がこのTTTの意義なので、例題に 惑わされることなく、思い通りに作っていただければよいのです。
この課題は短編詰将棋として作例の多いテーマなので、開発されつくしていて新しいものはもう残っていないのでしょうか?

と述べておられる。

例題を見て、確かに「屋上屋を架す」感はあったし、

そうそう新しいパターンもないのかもしれない。

だが、投稿が5作とはいかにも少ない。

まだまだ詰キストたちは本気を出していない、と思う。

2010/01/31

左真樹・出口信男作品紹介:1979(1)

カテゴリー: 左真樹・出口信男作品紹介 — acceleration @ 13:56

第19番

左真樹(詰将棋パラダイス1979/1)

ばか7手

4G2

28銀直 、18玉、 19銀、 29玉、 38銀直、 39玉、 48銀左 まで

-

四銀図式の一局。手順は素直でビギナー向けか。

シリーズ中の一局として評価したい。

-

第20番

左真樹(詰将棋パラダイス1979/1)

ばか11手(不完全)

4G3

28銀、18玉、27銀上、29玉、38銀、18玉、27銀引、17玉、26銀上、16玉

25銀引 まで

28銀、18玉、27銀上、29玉、38銀、18玉、27銀引、17玉、26銀上、16玉

25銀引 まで

-

フェアリーデータベースでは「非限定」となっているが、

四銀図式のばか詰、という作品の性格上、これは余詰と見なすのが妥当だろう。

-

第21番

左真樹(詰将棋パラダイス1978/2)

天竺

197902tj17
53歩生、同と、同香生、同玉、23桂生、42玉、53銀、51玉、52歩、同角、

62銀生、42玉、53角生、24玉、14飛生、23玉、35桂 まで

-

歩→香→桂→銀→角→飛の順列六種不成。

これも創作初期の作品という感じがする。

-

左真樹(詰将棋パラダイス1979/2)

ばか自殺36手

197902bj36

15歩、13玉、14歩、23玉、24歩、33玉、23歩成、同桂、34歩、43玉

33歩成、44玉、34と、45玉、35と、同桂、46歩、44玉、45歩、43玉

44歩、33玉、34歩、同桂、43歩成、23玉、33と、同桂、13歩成、24玉

25歩、同桂、23と、14玉、24と、同桂 まで

-

初形から四桂を跳ねさせての「死刑(四桂)の宣告」。

私の記憶が正しければ、本作は例題として掲載されたはずで、

そのため解答者の検討と評価をくぐっていない。

データベースにも「完全?」と疑問符付き。

fmによる完全検討を経ていないのだろう。

今回、筆者のPCでも改めて調べてみたが、低スペックのせいか、検索に工夫が必要なのか、

1週間でも結果が出なかったのでいったん断念した。

なので、不完全の可能性を残しつつの掲載となる。

完全ならば傑作だと思う。

完不完についての情報を寄せていただければ幸いである。


2010/01/30

四百人一局集の原稿

カテゴリー: その他 — acceleration @ 21:13

『四百人一局集』の原稿を書いてみた。

おそらく、フェアリーのスペシャリストは数人だろう。

その意味で参加の価値があると思う。

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詰将棋ファンというより詰キストファンではないかと思う今日この頃です

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詰将棋パラダイス1989年8月号

安南ばか自殺10手

abj10

安南=ある駒Aのすぐ下に味方の駒Bがあるとき、AはBの性能になる
ばか自殺=双方協力して攻方王が詰む最短の手順を求める
27角、92玉、29角、82玉、
28王、72玉、91王、73玉、
92角生、82銀まで
盤上に仕掛けのないところから攻方王が大ジャンプする、というテーマ。 その仕掛けは5手目の局面。
角を27、29とに据えて28王と角頭に上がる。これで28王=角で王手。27角=王の効きが消えた72に玉は逃げる。
そして91王と大ジャンプ。王が移動することで本来の性能に戻った27角が王手。
インパクトのあるテーマ、エレガントな仕組み(27角・28王・29角の配置)、完成度の高い手順、と自賛することも許されるだろう。自作短編中のベストである。
私は、作品それ自体よりむしろ、作品にまつわる記憶、特に詰キストとの交流の記憶に愛着がある。80年代から90年代、会合や私信、そして詰パラミニコミの誌上で詰キストたちと過ごした濃密な時間。
この作品もその時間の結晶の1つ。畏れ多くも花沢正純氏との合作と称している。先に上げた三つの要素のうちテーマと仕組みは私、手順は花沢氏によるものである。
詳しい経緯は私のブログ「いまさらブログでもないけれど」を参照していただきたい。花沢氏からは詰将棋を自由に、そして純粋に楽しむ姿勢を教わった。
①1959年6月29日②兵庫県③病院勤務⑥約200(フェアリーが9割)⑦前衛賞・妖精賞計5回⑧『80年代ショート詰将棋200』(解説を分担)⑨花沢正純

安南=ある駒Aのすぐ下に味方の駒Bがあるとき、AはBの性能になる

ばか自殺=双方協力して攻方王が詰む最短の手順を求める

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27角、92玉、29角、82玉、

28王、72玉、91王、73玉、

92角生、82銀まで

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盤上に仕掛けのないところから攻方王が大ジャンプする、というテーマ。 その仕掛けは5手目の局面に現れる。

角を27、29に据えて28王と角頭に上がる。これで28王=角で王手。27角=王の効きが消えた72に玉は逃げる。

そして91王と大ジャンプ。王が移動することで本来の性能に戻った27角が王手。

インパクトのあるテーマ、エレガントなメカニズム(27角・28王・29角の配置)、完成度の高い手順、と自賛することも許されるだろう。自作短編中のベストである。

私は、作品それ自体よりむしろ、作品にまつわる記憶、特に詰キストとの交流の記憶に愛着がある。80年代から90年代、会合や私信、そして詰パラやミニコミの誌上で詰キストたちと過ごした濃密な時間。

この作品もその時間の結晶の1つ。畏れ多くも花沢正純氏との合作と称している。先に上げた三つの要素のうちテーマと仕組みは私、手順は花沢氏によるものである。

詳しい経緯は私のブログ「いまさらブログでもないけれど」を参照していただきたい。花沢氏からは詰将棋を自由に、そして純粋に楽しむ姿勢を教わった。

-

住所:兵庫県

職業:病院勤務

発表数:約200(フェアリーが9割)

棋歴:前衛賞・妖精賞計5回

著書:『80年代ショート詰将棋200』(解説を分担)

好きな作家:花沢正純

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